ビジネススキルアップ連載 シンプルにまとめる!ストレートに伝える!企画書・提案書作成講座

第5回 ビジュアル化で直感的・具体的にイメージさせる

4. 写真を使って具体的に伝える・臨場感を演出する

目に見えるものであれば、実物を見せるのが最も説得力があります。あれこれ文章で説明するより、1枚の写真のほうが受け手の心に残ります。企画書や提案書に使う写真は、すべてプロにお願いして撮るわけにもいかないので、ご自身で用意するケースが多いでしょう。ちょっとした工夫で見やすさが変わりますので、次の点に注意します。

  • 写真が暗くないか?
  • 写真がぼけていないか?
  • 周囲に余計なものが写っていないか?
  • 見せたい部分がはっきりわかるか?

写真が暗かったり、ぼけている場合は、明るさやコントラストを修正します。画像編集用の専用ソフトウエアがなくても、多少の修正ならPowerPoint機能で可能です。例えば、PowerPoint2007/2010なら、貼り付けた写真を選択して、[図]ツールの[書式]タブの[調整]グループの[修整]ボタンをクリックして[明るさとコントラスト]から任意の設定を選びます(PowerPoint2003の場合は、[図]ツールバーの[明るさ(強)][明るさ(弱)][コントラスト(強)][コントラスト(弱)]を使って調整します)。

【PowerPoint2010の場合】(2007でもほぼ同様)

周囲に余計なものが写っている場合は、トリミングします。トリミングとは、不要な部分を切り取ることです。これも、PowerPointで簡単にできます。PowerPoint2007/2010なら、貼り付けた写真を選択して、[図]ツールの[書式]タブの[サイズ]グループの[トリミング]をクリックして、写真の四隅または各辺の中央にポインタを合わせて、ドラッグして不要な部分を切り取ります(PowerPoint2003の場合は、[図]ツールバーの[トリミング]をクリックします)。

【PowerPoint2010の場合】(2007でもほぼ同様)

見せたい部分がどこなのか、さらにアピールしたい場合は、注目してほしいところに矢印を描き足したり、その部分を円などで囲って強調するとよいでしょう。

いかがでしょうか?

第5回は、チャート、表・グラフ、写真といったビジュアル化テクニックを使って、直感的・具体的にイメージを伝えるテクニックを解説しました。必要以上に凝ったビジュアル化は不要ですが、相手の理解を促進するために必要なことは何か、よく考えて取り入れてください。

これまで5回に渡って連載してきた「シンプルにまとめる!ストレートに伝える!企画書・提案書作成講座」は、今回で終了です。シンプルでロジカルなストーリー、正確・簡潔・わかりやすい文章、それを直感的・具体的に「こういうことか」と思ってもらうビジュアル化、これらによって企画書・提案書は、格段にレベルアップするでしょう。少しでも、皆さまのお役に立てたとしたら幸いです。

使用した記事・web

  • 学力、脱ゆとり効果、12年OECD調査、日本の高校生、順位上げる。
    2013/12/04 日本経済新聞 朝刊 1ページ 605文字
  • 特集――表現力どう伸ばす、OECD学習到達度調査(2012)分析と評価、数学的応用力、公式活用もう一歩。
    2013/12/04 日本経済新聞 朝刊 31ページ 974文字
  • 特集――表現力どう伸ばす、OECD学習到達度調査(2012)分析と評価、科学的応用力、粘り強さ不十分。
    2013/12/04 日本経済新聞 朝刊 31ページ 843文字
  • 特集――表現力どう伸ばす、OECD学習到達度調査(2012)分析と評価、デジタル読解力、数学的応用力。
    2013/12/04 日本経済新聞 朝刊 31ページ 792文字
  • 特集――表現力どう伸ばす、OECD学習到達度調査(2012)分析と評価、読解力、過去最高の4位、得点の上位層増加。
    2013/12/04 日本経済新聞 朝刊 31ページ 743文字
国立教育政策研究所 http://www.nier.go.jp/index.html
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10年間のSE部在籍後、人材開発部門へ異動、ソリューション営業力強化T長、人材開発戦略G長を経て、人材開発コンサルタントとして活動中。コミュニケーション力強化、問題発見/課題解決力強化を得意とし、「ビジネスコミュニケーション」「説得できるプレゼンテーション」「ソリューションのための見える化」「ロジカルシンキング」といった人気コースをはじめとして、日経ビジネススクールなど講演多数。民間企業、官公庁、大学、各種教育機関などで幅広く指導。主な著書に、「説得できるプレゼンの鉄則 PowerPoint上級極意編 第二版」*「ロジカルシンキングのための見える化入門」「ミニひと目でわかるPowerPoint2010 ロジカル、ビジュアル、リアルプレゼン50のポイント」「社会人基礎力講座」(以上、日経BP社 )「勝てる企画書」秀和システムがあり、数冊が台湾・韓国でも翻訳出版されている。

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