第4回 カラー&モノクロ活用で理解度を上げる
何色使って色分けするかは、伝えたいメッセージによって決まります。受け手にどこを見て欲しいのか、何を識別して欲しいのか、ということです。色分けが多すぎるとかえってわかりにくくなります。受け手の識別を助けるために最低限必要な色分けを考えましょう。
以下の例は、現在国内で使用されている主な前払い式電子マネーを分類して説明した資料ですが、伝えたいメッセージによって色分けが違います。「独立系、流通系、交通系に大別される」がメインの場合は、3色に色分けした例になりますが、「nanacoは決済件数が対前年33%増で好調である」が伝えたいなら右側のnanacoとそれ以外の2色に色分けした例のほうがシンプルに伝わります。
「独立系、流通系、交通系に大別される」「nanacoは決済件数が対前年33%増で好調である」の両方をアピールしたい場合は、3色に色分け+ポイント強調の例になります。
ポイント強調は、色相またはトーンが全く違う色を使用します。ここでは、全体はライトグレイッシュトーン・グレイッシュトーン(彩度が低め、明度がやや明るめ)を中心に配色し、nanacoの枠線だけダークトーン(彩度・明度ともに低め)にしています。枠線を太くしたり矢印をプラスしているように、目を引く工夫をするとわかりやすくなります。
色分けを減らしてシンプルに表現すると、資料作成時間も短くて済みますし、受け手にポイントがストレートに伝わります。「この色の違いは何か意味があるのかな?」と余計な疑問を抱かせないために、本当に必要な色分けを考えましょう。
ところで、皆さんはいつも資料をフルカラー印刷していますか?
お客様へはフルカラー、自社用はモノクロという方もいらっしゃるかもしれません。
モノクロ印刷でもわかりやすい配色とはどういうものでしょうか?