ビジネススキルアップ連載 シンプルにまとめる!ストレートに伝える!企画書・提案書作成講座

第2回 集めた情報をわかりやすく整理する

企画書・提案書で伝える内容を受け手に理解・納得してもらうには、What(この企画・提案はどういうものなのか?)とともに、Why(この企画・提案がなぜ必要なのか)をしっかり伝えるのが重要なポイントであることは、第1回の講座で説明しました。また、Whyの納得感を高める裏付けとして、必要な情報をさまざまな情報ソースから効率的に収集するためのヒントもご紹介しました。それでは、収集した情報をどう見せたら、わかりやすいでしょうか?第2回の講座では、Whyの裏付けとなる情報を整理するためのヒントを解説します。

1.世の中の動きをわかりやすく整理する

第1回の講座で、企画・提案のWhyを説明する切り口のひとつとして、マクロ環境分析を挙げました。世の中の動きを踏まえて、企画・提案の必要性をアピールしようというものです。それでは、世の中の動きは、どう整理してみせたらわかりやすいでしょうか?

ビジネスにおいて、世の中の動き、自社を取り巻く環境がどう動いているのかを整理する手法として、PEST(ペスト)分析があります。PESTとは、Political(政治的)、Economic(経済的)、Social(社会的)、Technological(技術的)の頭文字を取ったもので、世の中の動きを4つの視点から整理し、さまざまな事象が自社(自分)にとってどう影響するかを予測し、ビジネスに役立てます。

PEST分析 4つの視点
Political(政治的) 法律の制定、改正
新しい判例や法解釈
政府・関連団体の動向、政策など
Economic(経済的) 経済景況
価格変動、金利変動、為替変動
会計基準など
Social(社会的) 政府・関連団体での各種調査結果
(例:人口変化、就労環境変化)
世論、国民の意識変化など
Technological(技術的) 技術革新
発明・特許など

何らかの企画・提案を考えるときの前提として、世の中の動きを調査しようと思ったとき、あまりにもたくさんの情報があふれているので、どこから手を付けたらよいのか迷う方もいらっしゃるでしょう。最低限、PESTの4つの視点を意識して情報を集めると、ある程度網羅的に整理できます。

情報を集めて整理したら、それらの事象が自社にどう影響するのか、プラス予測、マイナス予測をします。以下のような表形式でまとめると見やすいでしょう。1つの事象が、場合によってプラスに働いたり、マイナスに働いたり、両方の可能性があるので、よく検討します。

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