2009/6/5
それ以外の情報収集手段としては、以下のようなものが挙げられます。取引先の情報はできるだけ多く集めて分析することが重要です。
信用調査会社のデータベースを調べることで、商業登記簿と同様に取引先の情報を得ることができます。企業情報が掲載されている企業であれば、その取引銀行、株主、仕入先、販売先、業績推移などを押さえることができます。
懇意にしていて、取引先を良く知る会社があれば、そこから取引先の評判を聞きます。近い立場にいる会社の情報は信頼性が高いと言えるからです。悪評が出ている企業との取引は避けた方が無難です。
現在の情報収集手段として欠かすことのできないものとして、インターネットがあります。取引先のホームページを見ることはもちろんのことですが、検索サイトで取引先の社名や代表者、役員、住所、電話番号を調べることで、思わぬ情報に当たることもあります。
代表者や幹部社員と商談する際は、取引先の状況をつかむ絶好のチャンスです。社長の人柄、経営力、意欲、経営姿勢を知ることができます。そこでは、信頼関係を醸成することが重要です。やはり信頼できる相手にしか、自社の経営内容は見せないものです。
取引先を実際に訪問して事業を行っているところを見ることは重要です。現地調査を怠ると、いざ決済されなかったときに直接交渉するために現地に行くとそもそも会社が実在していなかったなんてトラブルもありえます。
訪問の際には、オフィスや工場・倉庫の現場を可能な限りチェックします。右図のようにチェックリストを作成して次のような事柄に異変がないかを確認することは非常に有効な手段といえます。
- 社員の反応
- 信用のおける会社は教育が行き届いており、社外の人間に対して挨拶ができるなど社員の対応がしっかりしているものです。
- 社内の雰囲気
- また、社内の雰囲気や一般の社員の様子にも目を向けてみましょう。伸びている会社は、社内に活気があり、てきぱきと仕事をこなしているものです。また社内も雑然としておらず、それなりに整理整頓されています。
- 工場や倉庫の状態
- 生産現場や倉庫に行く機会があれば、出荷する予定がなさそうな埃のかぶった在庫が多くないか、稼動していない老朽化した設備がないかをチェックし、その変化に目を光らせることも忘れてはなりません。