Q. 具体的に環境情報はどのように活用されているのでしょうか?利用者像について教えてください。
「研究開発(設計)部」「マーケティング部」「営業部」の方向け
新規ビジネスチャンスの発掘につながる情報を入手するためにご活用いただいています。競合他社製品、環境新素材に関する情報が注目されています。
「環境部」「安全品質部」の方向け
主に国内外の環境規制の最新動向を入手するためにご活用いただいています。自社の規制遵守に活かすため、特に海外の化学物質規制、国内の環境法令、自治体条例のチェックにご活用いただいています。
「経営企画部」「CSR部」の方向け
全社の環境経営・方針を検討に役立てる情報を入手するためにご活用いただいています。各省庁の政策動向、自社の環境推進活動に活かせる情報、他社のCSR動向のチェックに利用されている方が多いようです。
Q. 2009年はエコポイント制度やエコカー減税など政策的な誘導効果もあり、消費者の環境意識も一段と高まったと思われますが、企業が注目しているトピックスとしては最近どのようなものがありますか。
これまでのエコロジーエクスプレスでのコンテンツの注目度を測定したところ、やはり、民主党が推し進めている地球温暖化対策基本法案に盛り込まれる、補助金、法規制を始めとした制度、政策動向ではないかと考えています。これらの具体的政策が、企業にとって大きなビジネスチャンスにつながる可能性があるからです。例えば、閲覧ランキングの上位には、太陽光発電に関するニュースが上がってきていました。補助金、余剰電力の買取価格を2倍にする制度、企業の新規参入などのトピックが特に注目されています。
また、海外の制度・政策に関するコンテンツも人気が高いです。中国では2020年までに電力供給量の12.5%を再生可能エネルギーに、インドでは2012年に電力供給量の12%を再生可能エネルギーに転換するという政策が示されていますが、先進各国の企業にとってこれは大きな市場であり、関連ニュースも年々目に見えて増えていると感じます。
Q. 各国の温暖化対策、エネルギー問題などを背景に今後どのような環境ビジネスが台頭してくるとお考えですか?
私どもは日頃、世の中の環境情報を整理してニュートラルな立場から発信しており、メディアのような主義主張は掲げていないのですが、当サービスの記事アクセスランキングや日頃のニュースの量などから推測するならば、「スマートグリッド(次世代送電網)」に関するビジネスではないでしょうか。スマートグリッドは、簡単に述べますと、必要以上の電力を送電しないコントロール機能を備えた電力網のことです。再生可能エネルギーが注目される中、電力の安定供給を可能とし、効率よく分配する技術として今後、世界的に最も整備が進む分野であると考えています。
エコロジーエクスプレスで先日配信したニュースによりますと、欧州では、風力・太陽光といった発電の分散化と、国境を越えた送電網の整備で、停電のリスクを冒すことなく、2050年までにEUの電力需要の90%を再生可能エネルギーでまかなうことが可能であるとのことでした。日本でも2010年2月に、経済産業省が地域を対象とした実証事業に着手する事を発表しています。
電力のコントロールに直接関わる企業だけでなく、送電情報を取り扱うITサービス、家電製品の進化、ハイブリッド車の普及と設備の充実など、広い業界を巻き込んで、ビジネスの活性化につながるのが理想ではないでしょうか。
社 名: | 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(略称 NTTデータ) |
本社所在地: | 東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル |
設 立: | 1988年 (昭和63年) 5月23日 |
代表取締役社長: | 山下 徹 |
資本金: | 1,425億2,000万円 (2009年3月31日現在) |
従業員数 (単独): | 9,230名(2009年3月31日現在) |
主な事業内容: | システムインテグレーション事業 ネットワークシステムサービス事業 その他これらに関する一切の事業 |
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