財団法人東京市政調査会 「都市問題」編集長 北村龍行氏

財団法人東京市政調査会
「都市問題」編集長
北村 龍行 氏

日経テレコン21 コンテンツ紹介・インタビュー

第16回 都市問題

東京市政調査会の機関誌(2010/8/10)

「日経テレコン21」が提供する200紙誌を超える収録コンテンツ。提供元のキーパーソンにコンテンツの特徴をお聞きしてご紹介します。今回は、財団法人東京市政調査会が発行する「都市問題」。都市問題や地方自治の動向・課題にそった特集記事、時代を動かすキーパーソンによる対談やインタビュー記事を収録しています。同誌の特徴について北村龍行編集長に聞きました。(一部敬称略)


Q. 東京市政調査会についてご紹介ください。

  1922(大正11)年に、当時、東京市長だった後藤新平が、安田善次郎氏没後の安田家から350万円の寄付を受けて設立した調査研究機関です。後藤新平は弊会の調査について「市民より市行政に関する研究資料を収集し、またこれを市民に供給して自治制の根本を培う」、また「本会の調査は学術のためにする調査ではなく、市の活行政のためにする調査である」としています。

  事業は、研究事業、機関誌『都市問題』などの刊行事業、そして市政専門図書館の運営、1929(昭和4)年竣工の市政会館の運営などをしています。

Q. 「都市問題」はどういう雑誌ですか。

  1冊120~150頁の月刊誌です。その時々の社会・政治・経済のテーマを取り上げる特集1は、5000字の論文5本で構成されています。また、時間をかけて問題をじっくり掘り下げる特集2は、1万字の論文5本で構成されています。その他に、外部の査読を経た投稿論文、弊会研究理事の査読を経た弊会研究員の論文を随時掲載しています。

  論文以外では、10頁以上にわたるインタビュー、巻頭言の「一喝破風雲」(後藤新平の漢詩からの引用)、書評などを掲載しています。

Q. 「都市問題」の特徴、取り上げているテーマや今後取り上げたいテーマを教えてください。

  2010年に取り上げたテーマを列挙しますと、地方空港問題、東京論、脱郵政民営化問題、子どもの貧富格差、在日米軍基地、生物多様性、世界的な高速鉄道時代、政権交代と予算編成、政治家と年齢、電子政府・自治体、水ビジネス、義務付け・格付けの見直し、興隆するアジアと日本、住宅貧困問題、天気予報の研究、土壌汚染対策などとなります。(★下記参照)

  政治・経済・社会といった社会科学系だけではなく、自然科学系のテーマも載せられる間口の広い雑誌だと思います。

  今後、取り上げたいテーマですが、おそらく今、20世紀が本当に終わりつつあるのだと思います。21世紀型の政治・経済・社会の構築が始まらざるを得ないなかで、その萌芽となる動きを見逃さないようにしたいと考えています。

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