【特別連載】日経テレコン21 経済・産業統計データを読む
【第3回】 新型インフルエンザ、旅行業界を直撃
旅行業界に暗雲が広がっています。2009年4~6月期の旅行取扱高は前年同期比で20%以上減少しました。7月も前年同月比18%の減少です。原油高による燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の高騰や景気後退による消費者心理の冷え込みを、4月末以降の新型インフルエンザ流行が加速した格好です。数値データからグラフを描いてみるとその動きが良くわかります。 記事と数値を取得する。
過去にも旅行取扱高は外部環境の影響を受けてきました。01年9月11日の米同時テロ、同年10月上旬のアフガニスタン空爆は欧米だけでなくアジア方面への旅行も減少させました。
02年度は前年の反動や秋の連休効果で海外旅行が再び増加しますが、03年度はイラク戦争や重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響で海外旅行取扱高が再び低迷します。04年度は5月の連休の曜日の並びが良く旅行取扱高が上昇しますが、その後は燃油サーチャージの影響で微増にとどまっていました。
今回の新型インフルエンザは海外のみならず国内旅行にも影響を及ぼしている点が過去の例とは異なります。8月下旬から相次いで報道された新型インフルエンザの国内感染拡大で、秋の修学旅行の中止や延期が予想されます。また、自動料金収受システム(ETC)搭載車の高速道路料金の割引は旅行代理店を通じた国内旅行を今後も減少させると思われます。旅行業界にとって厳しい環境が続きそうです。
(日本経済新聞デジタルメディア NEEDS事業本部)
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